【浮気妻の制裁 第1巻 浮気の代償】海老沢 薫
二十四歳の若妻、白石萌々は
職場の上司だった和之と結婚したばかりの新婚であった。
和之とは二十三歳も歳が離れていたが、
幼い頃に父親を亡くし母子家庭で育った萌々は、
ずっと父性というものに憧れ、
父親ほど歳の離れた和之に対してそれを見出し、
自分の何もかもを包み込んでくれるような
大人の優しさに惹かれたのだった。
しかし、結婚生活が始まると
理想は脆くも崩れ去ることになった。
夫の和之は仕事に忙殺され、
なかなか自分の事をかまってくれない夫に対して
萌々は次第に不満を募らせていったのだ。
やがて、萌々は身も心も満たされない結婚生活を送る中で、
抑えきれなくなった感情のはけ口を求めるようになり、
アプリを通じて出会った男達と
禁断の恋を重ねるようになる。
最初はそうした行為に罪悪感を抱いていた萌々であったが、
すべては自分に無関心な夫が悪いのだと決めつけ、
その場限りの恋愛関係にのめり込んでいった。
そうして、萌々はアプリで知り合った男を
平日の昼間に夫と暮らす自宅マンションに呼んで
不貞行為を繰り返すようになり・・・。
そんなある日、萌々が男と裸で戯れていると、
もっと刺激的な体験を求めたい男が
萌々を裸のままベランダに連れ出し、
そこで若妻の体を弄んだのだった。
「あぁん、気持ち良いわ・・・あぁぁん」
萌々は白昼のマンションのベランダで
初めて味わう刺激的な快楽に、
大きな喘ぎ声を上げて悶え狂った。
暫くして、ベランダで断末魔の喘ぎ声を上げて
快楽の頂きに達した萌々。
その様子を見届けた男は
萌々を一人ベランダに残したまま部屋を出て行き、
若妻は素っ裸のままベランダで快感の余韻に浸った。
するとその時、近くでシャッター音が聞こえ・・・。
萌々はその音に驚き、慌てて部屋に入るが、
この後、思わぬ悲劇が襲い掛かることを
若妻はまだ知らなかった。
翌日、買い物から帰ってきた萌々が郵便受けを開けると、
そこにはSDカードの入った封筒が投函されていた。
気になった萌々がすぐに自宅のパソコンで
そのSDカードの中身を確認すると、
なんとそこには動画ファイルが格納されていて、
それを再生すると萌々が白昼のベランダで
男と裸で戯れる様子が映し出されたのだ。
思わぬ映像に顔面蒼白となる萌々は、
動画ファイルと一緒に格納されたメモ帳も恐る恐る開いて見た。
するとそこには何とも悍ましい脅迫文が記されていたのだった。
自分の恥ずかしい行為を盗撮し、脅迫してきた人物、
それは紛れもなく隣家の住人に違いなかった。
萌々は自身の犯した過ちを悔やみ、
予期せぬ事態に激しく動揺しながらも、
結婚してまだまもない自分の人生を守り抜くために、
隣家の住人の屈辱的な命令に従う覚悟を決めるのだった。
【目次】
第1章 24歳の倦怠期
第2章 隣人の脅迫
第3章 全裸で隣家を訪問
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